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ウールだって3代着られる

大先輩から頂いた「ウール」の着物。

長く長く大切に召されていたため、

ウールとは思えないような軽やかさと張りのある肌触りに。

そしてこの袖。

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通常49cmの袖丈(長さ)のところ、

この着物は43cmと短くなっており、さらに袖の「丸み」が並寸より3cm大きくなっています。

「みかん」と「グレープフルーツ」ぐらいの丸みの違いです。

袖の丸みは普通、振袖のように袖丈が長い着物の場合には大きくなります。

でもこの着物は、袖丈が短い上に丸みが大きい??

街を歩いていても、なっかなかお目にかかれないものです。

それもそのはず。

この袖の形は、「日常家事をするのに適した袖型」だったのです。

「短い袖丈→邪魔にならない」「大きな丸み→何度洗っても袖が縮みにくい」

この大きな2大利点を備え持った知恵の型でした。

そして忘れてならいのが・・・「遊び心」

IMGP0334-300.jpg

仕立て直しをする際に、袖口と裾の補強にクローバーのバイアステープを付けられた様です。

愛すべき大先輩は、このどこかに「四葉のクローバー」を潜めさせているに違いない。

 

(く)

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