中田堂では着付けだけでなく着物全般のお困りごとや
お悩み事に関しても相談を受けております。
家族の着物や人からいただいた着物を着られるようになりたいのと
それ以外にどうコーディネートするかや、お手入れや寸法について
なんてことも一緒にレッスンして欲しいというご希望が多いのです。
コーディネートや寸法のことなどはその方それぞれなので
個人レッスンならではかな~と思います。
昨年の5月にレッスンを受講された生徒さん。
お母様のお着物やご自分の若い頃の着物をどう着るかというご相談。
お母様のお着物はそのままでは身丈が厳しいので仕立替えが可能な
モノに関してはまず着たい着物から仕立替えを・・・
そして一番悩んだのはご自身のお若い頃の総絞りの色無地
とてもきれいな鮮やかなピンクです。

さすがにもうこのピンクはもう着られないということでどう生かすか・・・
今のご自分用のモノにということで上から色をかけて
もう少し抑えた色目にして、また着物にするかコートとかにするか
まずはとにかくこの色を変えましょうってことで
どんな色かご希望を聞き、どういうことができるかというと・・・
ピンクを抑えてグレーピンクっぽくする、またピンクとけんかしない濃い色を
かけて全然違う色にするか、それと総絞りなのでシボを残した感じするか
シボを残さずすっかり平らにしてしまうか。。。。
その辺りも話し合いながら、染め屋さんに小さい布に何度か試してもらい
出来上がりを見ながらあれやこれや相談して進めていきました。
最終的に濃い紫にしてシボもなくして平らにしてもらいました。
そんなこんなで昨年の暮れにきれいに染まりあがってきた元色無地。。。。
また色無地にしてもコートにしてもいい感じになりそうな色合いになりました。
ゆっくり考えますってことで今年の秋になりいよいよお仕立てです。
やはりコート類はあった方がいいということで長めのコートにすることに。
コートの場合はデザインがいくつかあるのでどんなコートにするか
あれやこれや、こういう相談ってまた楽しいんですよね~~
最終的に道行にすることに・・・・

濃い紫にしてシボをなくして平らにしたことでもともとの生地の地紋が
浮きたちすごくきれいです。

これからの季節にとても重宝してくれそうです。
そのままではもう袖を通すことなく終わってしまったかもしれない着物が
きれいに生まれ変わってまた重宝してもらえる。
こういう仕事をしていてよかったなぁと思う一瞬であります。
新しいものもいいですけどこうやって生かしていくこともまた
着物の楽しみでもありますね。
長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございます~
(あ)